2013年6月16日日曜日

米の電子コミュニケーション盗聴事件、これ世界レベルの大事件!?

アメリカで蜂の子をつついたような騒ぎになってるオバマ政権のトップシークレット、電子コミュニケーション盗聴事件。皆さんご存知のように、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)という人が告発。



彼はアメリカ政府から逮捕されないようハワイ(旧居)を5月20日に離れ香港へ。その後、市内に住居を構えたもようです。香港を選んだ理由は、今のところ、アメリカから引き渡し要求されても実行しにくい法的条件があること、香港だとアメリカ政府との裁判闘争が可能なこと、だから、香港にきたのは逃げるためじゃなくて戦うために来たそうです。

スノーデン氏は香港で記者会見し、米NSA(国家安全保障局)が香港の中国大学(Chinese University)のサーバーをハッキングしている事実を示し、香港が彼を守る理由をさらに強固にしたようです。以上情報出所はこちら

まあ、ここまでは騒ぎとしては普通程度かななんて思ったんですけど、これ、アメリカだけの問題にとどまらなくなるんじゃないかと思いだしました。規模がすごいからです。

電子コミュニケーションスパイ事件が明らかになった翌日(6/6/13)、英国新聞社のガーディアン(Gardian)と米国新聞社のワシントンポースト(Washington Post)は、スノーデン氏から渡された41ページにわたるプリゼンテーションのうち、最初2枚、その後5枚の計7枚を公表。(下のスナップショットがそのうちの一枚のトップページで、「プリズム(PRISM)の概要」と、電子情報盗聴を実行するプログラムの名前が書いてあります。)



スノーデン氏は全ページ公表を要求したのだそうですが、ガーディアンとワシントンポーストは、機密の重要性を考慮、後は公表しないことに決定。下のページは始めは公表しなかったのですが、記事の信ぴょう性を問われたため、追加公表したそうです。



NSAが電子メールのコピーを要請したのは全米第一の携帯電話会社,ベリゾンと報道されました。ところがその後に追加発表されたプリゼンで(上のスナップショット参照、プリズムの情報収集法を図解したもので、英語の読める人は下半分の英文をみてください。)、グーグル、フェイスブック、ツィッター、ヤフー、ユーチューブ、ホットメール、アメリカオンライン(AOL)、アップル、スカイプと、ほとんど全てのメールとSNS会社に要請したのが判明しました。

情報は各会社のサーバーから吸い上げ、NSAのサーバーへ流す直接収集。さらに要請期間は、各社が保存しているすべてのコピーであるのが判明しました。現代はビックデータ時代、つまりフェースブックやツィッター等、会社は皆データ蓄積にこそ価値があるのがわかってるので、事業開始以来、すべての情報をストーレッジ(蓄積)に保存、つまりNSAは、このすべてを入手している可能性が非常に高いのです。

ここでハッとすると思いますが、そのとおり、上記メールやSNSは、世界中の人たちに使われてます。かくいう私も、グーグルメールと他のSNSサイトを使用、このブログだってグーグル所有のサイト。つまり私がここで書いてる内容は、全てNSAに所有されてる可能性大と考えたほうがよさそうです。

次に上の部分を見てください。この部分を最初に指摘したのは、アメリカで一番著名な市民の権利保護団体、ACLUの技術関係者、クリス・ソギョイアン氏(Chris Soghoian)で、「光ケーブルとインフラを通過するコミュニケーションを収集する場所」として「フェアビュー(Fairview, サウスアフリカ)と、この情報のオリジナル、イギリスのWired(オンライン版)によると「東アフリカとインディアナ海」で、地理的に、NSAが情報収集している場所とあらかた符号するそうです。インディアナ海は電話線の地下ケーブルの位置です。

さらにこのブログを書いたアメリカではちょっと有名な人によると、スマホにはGPSアプリが入ってるので、自分の地理的位置が追跡可能になり、気持ち悪いので外出用にGPSの入ってない携帯を購入、さらにiPADを持ってる人はどう対処するの?と問いかけてます。iPAD2以降は音もイメージも入るので、電話している人のまわりにいる人までわかってしまうからです。

上記で述べた情報源、Wired.co.ukでは、それだけの指摘に留まってますが、私が思うに、上記地点を通過した情報を盗聴するということは、ここを通過する全ての情報、つまり世界中の情報を盗聴しているということじゃないですか。皆さんもご存知のように、メールもブログもインターネット上のすべての情報は、パケットという極小単位に分割されてから送信されます。東京から送っても、アメリカ経由とか、カナダ経由で、東京の友達のところへたどりつくということもあり、パケットに付加された情報から、元の順番に戻して表示されます。つまり、アメリカは、世界中の電子情報を盗聴しているということになるんじゃないですか。

もしスマホで送信した情報にリンクがついてたりすると、それを辿って、さまざまな情報源へ行き着けます。例えばどっかの政府の重要人物でなくとも、ちょっと大事な地位にいる人のまわりにわさわさといる人が「xxさんが明日からyyへ行ったよ」と通信するだけで、xxさんの地理的位置を同定でき、そこでzzさんと接触した可能性がある等、かなりあるとあらゆる事がみんなわかってしますからです。これって立派なスパイ活動。この問題、これから騒然を大きくなるか、握りつぶされるかどちらか。

アメリカ市民、世界中の人の人権とプライバシーを守るためにがんばれ!

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